23日(金)は県内ほとんどの学校で2学期終業式が予定されていたが、県西部を中心に大雪のため多くの学校が臨時休校となった。砺波地区でも城端線沿線の高校が軒並み休校となったが、本校は予定通り1・2限授業の後、終業式を行った。式が終わり校長室に戻ると、県教委から「南砺平高校は休校していないのか」との問い合わせがあったと聞かされた。本校は雪深い五箇山に位置しており、休校は当然と思われたようだが、生徒寮もあり、2本の国道も綺麗に除雪されていて、思いのほか雪に強い高校なのである。

 さて、毎年12月になると「今年の漢字」が発表される。漢字検定を行っている日本漢字能力検定協会では、漢字の素晴らしさや奥深い意義を伝えるための啓発活動として、その年の世相を表す漢字一字を全国から募集している。最も応募数の多かった漢字が「今年の漢字」として選ばれ、京都・清水寺で貫主が揮毫(きごう)し発表される。

 2022年の「今年の漢字」は「戦」だった。その理由として、ロシアのウクライナへの侵攻や北朝鮮による相次ぐミサイル発射で多くの人々が「戦」争への恐怖や不安を感じたこと。急激な物価高や電力不足、新型コロナウイルスとの「戦」い。サッカーワールドカップや北京五輪での熱「戦」などがあげられたという。「戦」が第1位に選ばれたのは2001年(アメリカで同時多発テロ事件が起こった年)以来2度目とのこと。「戦」いには相手があるものだが、私としては、打ち克つべき最強の相手とは常に「自分自身」だと思うのだ。

 本校にとって、2022年はどんな年だっただろうか。2月にスキー部OB山下陽暉選手の北京五輪出場、4月県内高校初のコミュニティ・スクールの導入、8月郷土芸能部の8年ぶり3度目の日本一など、いずれも挑「戦」という言葉に相応しい一年だったように思う。来年2023年の干支は「うさぎ」。うさぎ年は飛躍の年とも呼ばれているそうだ。生徒の皆さんの更なる飛躍で、学校や地域を、そして世の中をもっと明るくしてもらいたい。