新年明けましておめでとうございます。令和も5年目を迎えた今年のお正月、皆さんはどのように過ごしたのだろうか。私は、家族で初詣を済ませたあと、家でのんびりさせていただいた。昨年は末っ子が受験を控えていたため、どことなく緊張感が漂っており、わが家の天神様(掛け軸)に向かって念入りに合格をお祈りしていた憶えがある。

 天神様とは学問の神様・菅原道真のこと。日本全国に「○○天神」「○○天満宮」と称する神社が数多くあるが、これらの神社には菅原道真が祀られている。中でも日本三大天満宮と呼ばれるのが、京都の北野天満宮、福岡の太宰府天満宮、そして山口の防府(ほうふ)天満宮だ(諸説あり)。先月、本校2年生も修学旅行で太宰府天満宮に立ち寄り、道真公にしっかり合格祈願をしてきたようだ。

 道真公の力は絶大で、これまで自分自身も含め、わが子や教え子らにも随分と御利益をいただいだ。富山県(や福井県)では、昔から男の子が誕生すると母親の実家から「天神様(掛け軸又は木彫りの道真公)」を贈る風習がある。毎年、12月25日から1月25日まで天神様を床の間に飾るとされており、富山ならではの正月の風物詩だ。

 正月の風物詩と言えば、私の小学生時代は凧揚げや独楽(こま)回し、カルタや双六、福笑いが定番だった(他にもオセロや人生ゲームなどで遊んでいた)。中でも、凧は竹籤(ひご)を組み和紙などで自作して揚げていた。ところがある時、「ゲイラカイト」なる洋凧がアメリカから日本に入ってきて、子ども達の凧揚げが一変した。その飛びっぷりは衝撃的だった。NHKの朝ドラ「舞いあがれ!」では五島列島の「バラモン凧」が描かれていたが、空高く揚がる凧を眺めていると、その先に大いなる夢や明るい未来が見えるような気がするのだ。