先週、2年生が3泊4日で長崎方面へ修学旅行に出かけた。コロナ禍以前、本校では毎年秋2年生による台湾への海外研修が恒例だったが、ここ数年海外はもとより国内旅行すらままならない状況が続いていた。今年6月、(昨年どこにも行けなかった)3年生が福島・会津方面への修学旅行を無事終えることができたのをうけ、12月という寒い時期ではあったが、2年生が全員揃って長崎へと出発した。

 この度の2年生の旅行はなかなか豪華なプランとなっており、初日の午前は飛行機で福岡まで移動し午後はハウステンボスの見学。2日目は大浦天主堂を起点に長崎市内班別行動。3日目の午前は軍艦島クルーズ&上陸、午後から移動して太宰府天満宮参拝、夜は門司港からフェリーで神戸港へ。4日目の午前にユニバーサルスタジオジャパンを堪能して帰ってくるというものだ。

 さて、今回のコース中に「世界遺産」が2カ所含まれていることに皆さんはお気づきだろうか。まずは『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』を代表する大浦天主堂(国宝)。厳かさと美しさに目を奪われるステンドグラスで有名だ。そして『明治日本の産業革命遺産』のひとつである軍艦島(端島)だ。海底炭鉱の島として栄え、1960年代には東京以上の人口密度を有したが、今は廃墟と化した高層集合住宅群が痛々しい。

 7年前の8月9日(長崎原爆の日)と10日、私は息子と長崎を訪れている。その時は平和公園・原爆資料館、出島、眼鏡橋、大浦天主堂、グラバー園などを巡ったが、さすがに軍艦島に行くことはできなかった。生徒らは実際に上陸して見学できたとのことで、羨ましい限りだ。私が長崎で一番印象に残っているのは、「稲佐山」山頂から眺めた長崎市内の夜景だ(ちなみに、稲佐山のふもとにある福山雅治の生家を探してみたがわからなかった)。今回の旅行で、2年生の皆さんには高校時代のかけがえのない想い出が数多く刻まれたことであろう。