9月1日(金)、2学期の始業式があり、ひと月ぶりに全校生徒の前で話をする機会があった。この夏の郷土芸能部の全国高総文祭かごしま大会での「優良賞」受賞、スキー部や男子バレー部の猛暑の中での合宿や練習、2年生の映画制作、3年生の就職・進学に向けた登校指導など、多くの生徒が充実した夏を過ごし、成長した姿を見せてくれたことを嬉しく思う。

 先日参加したPTAの全国大会(宮城大会)で、この夏甲子園で準優勝した仙台育英高校野球部の須江航(すえ わたる)監督の講演を聴いた。とても素敵な話だったので、始業式の式辞の中で生徒にも紹介した。私が特に印象に残ったのは「挫折のない人生なんて面白くない」という言葉だった。挫折や失敗は誰にでもある。そんな時は1度人生(生き方や考え方、物事への取り組み方)を変えてみるとよいというのだ。

 1度とは1回という意味ではなく、角度(1°)のこと。いきなり90度今までのやり方を変えるのは難しいが、ほんの少しなら誰にでもできる。これを継続していけば、やがて自分が変わり大きな成長に繋がっていくという。さすが昨年夏、東北勢初の全国制覇を成し遂げた監督の言葉には説得力があった。

 もう一つ、式辞で9月1日にちなんで「防災の日」に触れた。今年は関東大震災からちょうど100年目。PTA宮城大会では、「防災教育・減災教育」の分科会にも参加し、東日本大震災の地における高校生の防災意識の高さに驚かされた。ところで皆さんは、東京都八王子市の防災行政無線のBGMに、ユーミンの『守ってあげたい』が使われているのをご存知だろうか。地震だけでなく様々な犯罪から子供たちを見守りたいという願いが込められているとのこと。我々教職員も常に意識を高くもち、いざという時に備えたい。